World Relations
イラン × イスラエル
友好関係 → 革命で敵対化 → 核問題 → 直接攻撃の応酬へ
1979 年のイラン・イスラム革命までは、両国は実は友好関係にあった。革命で反シオニズムを国是とするイスラム共和制が成立して以降、敵対構造が固定化。2010 年代は核問題が主軸となり、2023 年のガザ戦争を経て 2024 年に両国の直接攻撃の応酬という前例のない局面に入った。
時系列でたどる
1917-11外交 バルフォア宣言
英国外相バルフォアが、ユダヤ人の「ナショナル・ホーム」をパレスチナに建設することを支持する書簡を発出。これがシオニズム運動を後押しし、イスラエル建国の遠因となる。同時にアラブ側にも独立を約束していた(フサイン・マクマホン書簡)ため、英国の二重外交が後の中東紛争の火種に。
1947-11外交 国連パレスチナ分割決議(181 号)
国連総会が、パレスチナをユダヤ人国家とアラブ人国家に分割する案を採決。ユダヤ側は受諾、アラブ側は拒否。この時点で内戦が始まる。
1948-05戦争・武力衝突 イスラエル建国 → 第一次中東戦争
国連分割決議をもとにイスラエルが建国宣言。翌日からエジプト・ヨルダン・シリア・レバノン・イラクのアラブ連合軍と戦争(第一次中東戦争)。1949 年にイスラエル勝利で休戦、約 70 万人のパレスチナ難民が発生(「ナクバ」)。当時のイランはパフラヴィー朝(親米王制)で、イスラエル承認に踏み切った数少ないイスラム圏国家の一つ。
1953国内政変 イラン・モサデク政権の崩壊(CIA・MI6 が関与)
石油国有化を進めた民主政権がクーデターで崩壊し、王制復古。以後イランは親米・親イスラエル路線を強める。後年(2013 年)、米国は CIA の関与を公式に認めた。
1960-1979外交 パフラヴィー朝下の蜜月期
イランはイスラエルから武器・農業技術・諜報協力(モサド × SAVAK)を受け、エネルギー輸出と引き換えに緊密な実務関係を築いていた。「秘密の同盟」とも呼ばれる時代。テルアビブ-テヘラン間に直行便も飛んでいた。
1967-06戦争・武力衝突 第三次中東戦争(六日間戦争)
イスラエルがエジプト・ヨルダン・シリアに先制攻撃し、わずか 6 日でシナイ半島・ガザ・西岸地区・東エルサレム・ゴラン高原を占領。中東地図が一変し、現在まで続く占領問題の起点に。
1973-10戦争・武力衝突 第四次中東戦争(ヨム・キプール戦争)
ユダヤ教の祭日にエジプト・シリアがイスラエルに奇襲。米ソ代理戦争の様相を呈し、第一次オイルショックを引き起こした。1978 年のキャンプデイビッド合意でエジプト・イスラエル和平に繋がる。
1979-02国内政変 イラン・イスラム革命
ホメイニ師指導の革命でパフラヴィー朝が崩壊し、イラン・イスラム共和国が成立。新政権は「シオニズム拒絶」を国是とし、イスラエルとの国交を即座に断絶。テヘランのイスラエル大使館は PLO(パレスチナ解放機構)に引き渡された。憲法に「最高指導者制度」を導入し、宗教指導者が大統領より上位の権力を持つ独自体制が確立。
1979-11事件 米大使館人質事件(〜1981-01)
テヘランの米大使館を学生らが占拠し、米国人 52 人を 444 日間人質に。米イラン国交断絶の決定打となり、現在まで両国は国交を回復していない。
1981-06戦争・武力衝突 イスラエル、イラクのオシラク原子炉を空爆
イスラエル空軍がイラク・バグダッド近郊の建設中原子炉を破壊(オペレーション・オペラ)。中東での核拡散を許さない「ベギン・ドクトリン」が確立。後のイラン核施設攻撃の前例となる。
1980-09戦争・武力衝突 イラン・イラク戦争 開戦(〜1988)
イラクのフセイン政権がイランに侵攻。8 年間で 100 万人以上の死者。この戦争中、イスラエルは秘密裏にイランへ武器を供給していたことが後に判明(イラン・コントラ事件)。
1982政策 ヒズボラ結成(レバノン)
イスラエルのレバノン侵攻に対抗するシーア派武装組織として、イラン革命防衛隊の支援で結成。以後イランの「対イスラエル代理勢力」の中核に。
1990s外交 敵対の制度化
イランは「イスラエル国家の正当性を認めない」を国際的に明言。ハマス(パレスチナ)・ヒズボラ(レバノン)・シリア・イエメンのフーシ派など、いわゆる「抵抗の枢軸」を支援する構図が固まる。
1989-06国内政変 ホメイニ師死去 → ハメネイ最高指導者就任
革命の指導者ホメイニ師が死去。後継として国家最高指導者にハメネイ師が選出され、現在まで在任。革命の理念を継承しつつ、現実主義との均衡を取る運営が続く。
2002-08政策 イラン核計画の発覚
反体制組織の暴露をきっかけにナタンズ・アラクなどの未申告核施設が国際社会に知られる。イスラエル・米国はイランの核武装を最大の安全保障上の脅威と位置づけ。
2006-07戦争・武力衝突 第二次レバノン戦争
ヒズボラがイスラエル兵を拉致したことを契機に 33 日間戦争。イスラエルとイラン支援のヒズボラの代理戦争という構図が世界に強く印象づけられた。
2007-09戦争・武力衝突 イスラエル、シリアの建設中原子炉を空爆(オペレーション・オーチャード)
シリアの北朝鮮型黒鉛炉建設サイトをイスラエル空軍が破壊。イスラエルは長らく公式に認めなかった(2018 年に公式認証)。中東での核拡散阻止の意思を改めて示す。
2009-06国内政変 イラン「緑の運動」
大統領選結果(アフマディネジャド再選)への抗議が全国に拡大。最大規模のデモが発生したが、革命防衛隊により鎮圧。SNS が初めて中東デモで本格活用された事例。
2010事件 Stuxnet によるサイバー攻撃
ナタンズ核施設のウラン濃縮遠心分離機がコンピュータウイルス「Stuxnet」で物理破壊された。後の報道で米国・イスラエルの共同作戦と推認されている。サイバー戦争の幕開けとされる事件。
2010-2012事件 イラン核科学者の連続暗殺
テヘランで核研究関係者が次々に爆弾やバイクからの銃撃で殺害される事件が複数発生。イランはイスラエルの諜報機関モサドの関与を主張。
2015-07外交 イラン核合意(JCPOA)成立
イラン・米英仏中露独の 6 か国が核兵器開発の制限と引き換えに経済制裁解除で合意。イスラエルは「イランを甘やかす」と一貫して批判。
2018-05政策 米国(トランプ第 1 次政権)が JCPOA から離脱
米国は単独で離脱して制裁を再発動。イランは段階的に核合意の履行を停止し、ウラン濃縮度を引き上げ。同月、米国大使館がエルサレムに移転(テルアビブから)。アラブ諸国・国連は強く反発。
2019-06事件 ホルムズ海峡タンカー攻撃
ホルムズ海峡を航行中の日本企業(国華産業)所有のタンカーを含む 2 隻が攻撃を受ける。同時期に安倍首相がイラン訪問(41 年ぶりの首相訪問)し仲介を試みていた。米国はイランの関与を主張、イランは否定。
2020-01事件 ソレイマニ司令官殺害
イラン革命防衛隊コッズ部隊のソレイマニ司令官が、米軍によりイラクのバグダッド国際空港で空爆殺害された。中東全域での緊張が一気に高まった。イランは数日後、米軍駐留イラク基地に弾道ミサイル攻撃で報復。
2020-09外交 アブラハム合意
イスラエルが UAE・バーレーンと国交正常化(後にスーダン・モロッコも加わる)。「イラン包囲網」を強化する側面と、パレスチナ問題を棚上げする側面の両方を持つ画期的合意。
2021-04事件 ナタンズ核施設爆発・停電(疑惑)
ウラン濃縮施設ナタンズで原因不明の爆発・停電。イスラエルの関与が疑われる。イランはウラン濃縮度を 60% に引き上げ(兵器級は 90%)、緊張がさらに高まる。
2023-10-07戦争・武力衝突 ハマスのイスラエル奇襲攻撃 → ガザ戦争開戦
ガザを実効支配するハマスがイスラエル領内に大規模越境攻撃。多数の犠牲者と人質が発生。イスラエルは大規模な空爆と地上侵攻で応戦。イランはハマスの戦略的支援者と国際的に位置づけられる。具体的な被害数は出典をご確認ください。
2024-04-13戦争・武力衝突 イランがイスラエルに直接ミサイル・ドローン攻撃
イランが自国領土からイスラエルに直接攻撃するのは初。多数のミサイル・ドローンが発射され、イスラエル・米英仏ヨルダンの連合が大半を迎撃。きっかけはダマスカスのイラン領事館施設への空爆(イスラエルの関与が指摘される)。
2024-10-01戦争・武力衝突 イラン、イスラエルへ第 2 波の弾道ミサイル攻撃
ヒズボラ指導者ナスララ師の殺害後、イランが弾道ミサイルを多数発射。イスラエルは 10 月下旬に報復として、イランの軍事施設を空爆。
2025-01-19外交 ガザ第一次停戦が発効
停戦合意の第 1 段階が発効。イスラエル人女性 3 人が解放され、イスラエルはパレスチナ人 90 人を釈放。以後、第 1 段階期間中に複数回の人質・囚人交換が実施された。
2025-02-01外交 4 回目の人質・囚人交換
ハマスがイスラエル人男性 3 人を解放、イスラエルはパレスチナ人 183 人を釈放。第 1 段階の停戦中に複数回の交換が継続。
2025-06-13戦争・武力衝突 イスラエル「ライジング・ライオン作戦」開始(イラン核施設攻撃)
イスラエルがイランの核施設・軍事施設・体制関係者に対する大規模攻撃を開始。これによりイラン・イスラエル直接戦闘の本格化局面(後に「12 日間戦争」と呼ばれる)が始まる。きっかけは IAEA がイランの濃縮ウラン量を「核 9 発分」と報告したことなどが背景にある。
2025-06-22戦争・武力衝突 米軍がイラン核施設 3 か所を空爆
米空軍・海軍が Fordow ウラン濃縮施設、Natanz 核施設、Isfahan 核技術センターをバンカーバスター爆弾とトマホーク巡航ミサイルで攻撃。米国が直接イランの核施設を攻撃するのは初。
2025-06-24外交 12 日間戦争停戦
トランプ大統領が停戦を発表。イラン側 12 時間の停戦 → 双方 12 時間の停戦サイクルで終結。イラン保健省はイラン側で約 1,062 人、イスラエル側で 29 人が死亡したと発表。
2025-10-10外交 ガザ停戦が発効、IDF が定められたラインまで撤退
ガザ地区での停戦が発効し、イスラエル国防軍(IDF)はガザ地区で展開していた部隊を定められたラインまで撤退。
2025-10-13外交 トランプ大統領イスラエル訪問・クネセト演説
トランプ米大統領がイスラエルを訪問し、イスラエル国会(クネセト)で演説。ガザ停戦の維持と地域秩序の再構築を訴えた。
2026-02-28戦争・武力衝突 米国・イスラエルがイランへ大規模軍事攻撃 → ハメネイ師死去
米国とイスラエルがイランに対する大規模軍事作戦を実施。この中で最高指導者ハメネイ師(86 歳、在任 37 年)が死亡したとイラン国営メディアが発表。これに対しイランは湾岸諸国の米軍基地・石油施設・観光ホテルなど民間インフラを含む広範な対象に報復攻撃を実施。
2026-03-01国内政変 イランで暫定指導評議会を設置
ハメネイ師死去を受け、ペゼシュキアン大統領、モホセニエジェイ司法府代表、イスラム法学者アラフィ師の 3 人で構成される暫定指導評議会が設置され、職務を代行。88 人の専門家会議が新最高指導者を選出する手続きに入った。次男モジタバ氏が有力候補とされる。
2026-04-07外交 米イランが暫定停戦に合意
戦闘が中東のペルシャ湾岸地域や紅海を含む広範な地域に拡大した後、米国時間 4 月 7 日夕刻に米国とイランが暫定的な停戦に合意。ただし停戦は暫定措置にとどまり、外交面では膠着が続く。
2026-04-08外交 高市総理・ペゼシュキアン大統領 第 1 回電話会談
高市早苗総理がペゼシュキアン・イラン大統領と約 25 分間の電話会談を実施。事態の早期沈静化、ホルムズ海峡の航行安全確保、保釈された邦人 1 名をめぐる問題の早期解決を要請。両首脳は意思疎通の継続で一致。
2026-04-中旬外交 米イラン イスラマバード協議
米国とイランがパキスタンの首都イスラマバードで対面協議を実施したが、核問題などを巡る立場の隔たりから合意形成には至らず。
2026-04-30外交 高市総理・ペゼシュキアン大統領 第 2 回電話会談
約 20 分間の電話会談を再度実施。ホルムズ海峡が「世界の物流の要衝であり国際公共財」であることを強調し、日本関係船舶を含む全ての国の船舶の航行安全確保を改めて要請。米イラン双方の発表を「前向きな動き」として歓迎する旨を伝達。
2026-05-01外交 太陽石油「サハリン 2」産ロシア原油の代替調達を発表 ── 高市首相は国家備蓄 20 日分の追加放出を 5 月上旬から実施フェーズに
太陽石油が四国事業所(愛媛県今治市)向けに、ロシア極東「サハリン 2」事業の原油(米欧の対露制裁適用外)を代替調達すると発表。タンカーは 5 月 4 日未明に今治市沖に到着予定で、ホルムズ海峡封鎖後初の日本によるロシア産原油調達となる。並行して高市政権は、4 月 10 日に表明した国家備蓄石油 20 日分の追加放出(経済産業省 4 月 24 日プレスリリース)が 5 月上旬から実施フェーズに移行。中東迂回ルートで 5 月の原油需要の過半を確保するなど、エネルギー安全保障の多角化を急ぐ。
2026-05-02戦争・武力衝突 イラン「ホルムズ封鎖下で持久戦」── 原油在庫積み増しと減産で耐久態勢、米国防総省は機雷除去「最大 6 カ月」と評価
Bloomberg が「イラン、ホルムズ海峡封鎖下で持久戦——原油在庫増・減産の綱渡り」を配信。封鎖継続でイラン自身の原油輸出も止まり、国内貯蔵タンクに在庫を積み上げる一方、生産現場では減産を余儀なくされていると報じた。革命防衛隊(IRGC)は通航希望船舶に対する事実上の通航料(船舶あたり 100 万ドル超とされる)の徴収枠組みを維持。米国防総省当局者は下院軍事委員会への説明で「機雷の完全除去には戦争終結後でも最大 6 カ月かかる可能性」との内部評価を提示し、海峡正常化が長期戦であることが共通認識として確定。
2026-05-03戦争・武力衝突 トランプ大統領「Project Freedom」発表 ── 米軍が 5 月 4 日朝(中東時間)から中立国船舶の護衛を開始
トランプ米大統領が Truth Social に投稿し、人道作戦「Project Freedom(プロジェクト・フリーダム)」を発表。「世界中の多くの国——その大半は中東の紛争に関与していない——が、ホルムズ海峡で立ち往生する自国船舶の救出を米国に求めてきた」と述べ、5 月 4 日朝(中東時間)から米海軍が中立国船舶の護衛を開始すると表明。駆逐艦・100 機超の航空機・約 1 万 5,000 人の兵員を投入する。本作戦は「海峡を物理的に開放するもの」ではなく、近接監視と情報提供によって滞留船舶の脱出を支援する位置づけで、商業航行の正常化や保険条件の回復とは別建ての枠組みとされる。
2026-05-04戦争・武力衝突 トランプ米大統領「イランが韓国船を攻撃」 ── 米軍がイラン小型艇 7 隻撃沈
トランプ米大統領が SNS で「イランがホルムズ海峡で韓国の貨物船などを攻撃した」と発表。米軍は対抗措置としてイラン革命防衛隊系の小型ボート 7 隻を撃沈した。トランプ氏は「韓国が護衛任務に参加する時が来たのかもしれない」と述べ、同志国による海上護衛体制への参加拡大を示唆。4 月 7 日に成立した米イラン暫定停戦が大きく揺らぐ事態となり、原油価格が急騰。日本のエネルギー安保にも直接的影響が懸念される。
2026-05-05戦争・武力衝突 ヘグセス米国防長官「停戦は終わっていない」── 米軍がホルムズ海峡で商船護送『プロジェクト・フリーダム』開始
ヘグセス米国防長官がワシントン近郊で記者会見。前日の米イラン交戦と原油価格急騰を受け「停戦は終わっていない。商船護送は別個独立のプロジェクトであり、初動でのぶれは想定内」と表明。米軍はホルムズ海峡で立ち往生していた商船を誘導する『プロジェクト・フリーダム(Project Freedom)』を開始し、イラン革命防衛隊との砲火交換が継続。ダン・ケイン統合参謀本部議長は「作戦再開の基準には達していない」と述べ、軍事行動の全面再開は回避する姿勢。バンス米副大統領が 5 月 9 日にパキスタンで和平交渉を主導する予定。海峡封鎖は依然継続し、通航数は戦前比約 95% 減の極端な低水準。
2026-05-06戦争・武力衝突 ルビオ米国務長官「Operation Epic Fury 終了、Project Freedom に移行」── イラン側は PGSA 通航許可制を稼働
ルビオ米国務長官がホワイトハウス記者会見で「Operation Epic Fury は完了した。目的は達成された。我々は今、Project Freedom に移行している」と正式表明。Project Freedom には誘導ミサイル駆逐艦・100 機超の地上艦載機・約 1 万 5,000 人の兵員が投入され、ホルムズ海峡を通過する商船の航行の自由回復が任務。イラン側ではペルシャ湾海峡当局(PGSA)による通航許可制が稼働開始し、通過希望船舶に事前許可と通航料を課す枠組みを敷いた。イラン国会のガリバフ議長は「さらなる対応を取る用意もある」とけん制。海峡通航数は依然戦前比約 95% 減の低水準が続き、原油価格は 110 ドル台前後で推移。
2026-05-06外交 トランプ大統領が『プロジェクト・フリーダム』を一時停止 ── 仏商船が攻撃される一方、米イラン交渉に『大きな前進』
ルビオ国務長官の Project Freedom 移行表明と同日、トランプ米大統領は米イラン交渉で『大きな前進があった』として商船護送作戦を一時停止すると発表。『イランが合意しなければ、爆撃が以前よりはるかに高い水準と強度で再開される』と警告。イラン革命防衛隊(IRGC)海軍は『新たな手続きが整い次第、ホルムズ海峡の安全な通航を保証する』と声明。仲介役のパキスタンのシャリフ首相は『地域の平和に向けた重要な一歩』とトランプに謝意。同日、フランス籍コンテナ船がホルムズ海峡で攻撃を受け被害。ホルムズ通航数は月曜 1 隻、火曜 0 隻と過去最低を記録。フランスは空母『シャルル・ド・ゴール』機動部隊を紅海・アデン湾へ派遣し、英仏で航行自由作戦に参加する準備を進める。ネタニヤフ・イスラエル首相は安全保障閣議を招集、トランプと直接対話する意向。
2026-05-14外交 米中首脳会談(北京)── 中国が『イランへの軍事支援なし』と確約、ホルムズ開放で一致
トランプ・習近平両首脳が北京・人民大会堂で会談。イラン関連では、両首脳が『イランは核兵器を絶対に保有してはならない』との認識で一致。トランプは Fox News で『習主席が中国としてイランに軍事装備を供与しないと約束し、ホルムズ海峡開放への協力も申し出た』と説明。一方、米財務省が 5/12 に発動した香港 4 社への制裁については中国側は明確な譲歩を示さず、米中対立は『一時休戦』モードに入った形。
2026-05-15外交 米中首脳会談 最終日 ── ホルムズ海峡『開放維持』で米中一致、停戦交渉を加速
天壇公園視察後、2 日目の会談を経て両首脳は共同で『ホルムズ海峡は開放されたままであるべき』との認識を確認。中国は対米貿易関係(ボーイング 200 機購入)と引き換えに、イランへの説得・原油購入の段階的見直しに動く構図。米国は対イラン制裁の追加発動を当面見送る方針。これにより、ヴァンス副大統領が 5/9 にパキスタンで開始した停戦交渉に米中両大国の後ろ盾が付き、交渉ペースが加速する見込み。原油先物は 102 ドル前後まで反落。
2026-05-15外交 英国主導の多国籍ミッション共同声明 ── 日本も参加表明(航行の自由支持)
英国が主導する『ホルムズ海峡における多国籍軍事ミッションに関する共同声明』を発出。5/13 に小泉防衛大臣が国防大臣オンライン会合に参加した経緯を踏まえ、日本も声明に名を連ねる。日本政府は『ホルムズ海峡におけるすべての国の船舶の航行の自由および安全の確保に向けた国際社会の決意を支持し、後押しする観点から参加』と説明。ただし『この共同声明への参加は、多国籍軍事ミッションへの参加(自衛隊派遣)を予断するものではない』と明記。米中首脳会談(5/14-15)で『ホルムズ開放維持』が確認された直後の、有志国連合での恒常化への一歩。
2026-05-17戦争・武力衝突 UAE バラカ原発でドローン攻撃 ── 外部発電機が炎上、安全系統に影響なし
アブダビ・メディア当局の発表によると、UAE 唯一の商用原発『バラカ原発』で同日早朝にドローン攻撃を受け、敷地境界外の電気発電機 1 基で火災が発生。死傷者なし、原子炉本体への影響なし。UAE は『航行自由作戦に参加することへの報復』と見られる攻撃の主体特定を進めている。フーシ派の犯行声明はまだ確認されていない。UAE は米軍ホルムズ作戦に協力的な姿勢を取ってきたが、自国の重要インフラがイラン側陣営からの直接攻撃対象になり得ることが明確になった事案。
2026-05-18外交 トランプ大統領、対イラン攻撃を湾岸諸国の要請で延期 ── 5/19 予定の作戦見送り
トランプ米大統領は同日、5/19 に予定していた対イラン軍事作戦を、カタール・サウジアラビア・UAE などの湾岸諸国の要請を受けて延期すると発表。湾岸諸国は『地域全体に飛び火するリスク』『5/17 のバラカ原発攻撃のような波及がさらに広がる懸念』を背景に外交解決を強く要請。同日、米軍はインド洋でイラン関連とされる石油タンカーを拿捕(後に解放)。米中首脳会談(5/14-15)で『ホルムズ開放維持』『追加制裁見送り』を合意した直後の判断で、トランプ政権は『軍事カードを温存しつつ、交渉を通じた解決を優先する』姿勢を明確化。
2026-05-18事件 アムネスティ報告 ── イラン 2025 年に 2,159 人処刑、1981 年以降最多
アムネスティ・インターナショナルが世界の死刑執行に関する年次報告書を発表。イランは 2025 年に少なくとも 2,159 人を処刑したと報告し、世界の総処刑数を 1981 年以降の最高水準まで押し上げた。麻薬関連犯罪での処刑が約 60% を占めるが、政治犯・宗教的少数派への処刑も増加。米イラン交渉が進展する一方で、国内の人権状況が悪化している矛盾が浮き彫りに。日本を含む西側諸国は『核合意とは別軸で人権問題を提起する必要』とする声明を相次いで発表。
2026-05-20事件 米中央軍 ── イラン籍タンカーを湾岸海域で臨検、捜索後に解放
米中央軍(CENTCOM)は 5/19 にオマーン湾でイラン籍石油タンカーを臨検したと 5/20 に発表。米国による海上封鎖違反の疑いで乗船・捜索したが、違法行為の証拠は確定せず、乗組員に進路変更を指示した上で解放。Project Freedom 一時停止下でも、米軍が海上での『プレゼンスとシグナリング』を継続している事例。イラン側は『公海上での違法な海賊行為』と非難。
2026-05-29外交 米・イラン、停戦 60 日間延長の覚書で暫定合意
5 月下旬、米国とイランは 4 月の停戦を 60 日間延長し、その間に核開発をめぐる協議を開始することで暫定合意に達したと報じられた。ホルムズ海峡の自由航行確保や段階的な制裁緩和を含む一方、高濃縮ウランの扱いなど核の主要論点は今後の交渉に委ねられ、トランプ大統領の最終承認待ちの段階とされた。
2026-06-05事件 停戦が綻び ── 米軍がホルムズ海峡でイランの自爆ドローンを撃墜
レバノンでのイスラエル軍とヒズボラの戦闘激化を受け、4 月の停戦が動揺。米軍はホルムズ海峡へ向かったイランの自爆型ドローン計 6 機を撃墜したと発表し、イラン側は米国による停戦違反だと非難。イランは戦争が一層拡大する可能性を警告した。
2026-06-07戦争・武力衝突 イランがイスラエルへ弾道ミサイル ── 4 月停戦後で初の直接攻撃
6 月 7 日、イスラエル軍はイランから複数の弾道ミサイルが発射されたと発表。4 月の停戦成立後、イランによる初の直接ミサイル攻撃で、革命防衛隊(IRGC)は北部の空軍基地を標的にしたとした。直前のイスラエルによるベイルート南郊(ヒズボラ拠点)空爆への報復とされ、停戦は事実上崩れた。
2026-06-08戦争・武力衝突 イラン・イスラエルが停戦後最大規模の相互攻撃 → トランプ仲介で再停止
6 月 7〜8 日にかけてイラン・イスラエル間の弾道ミサイル・ドローン攻撃が 4 月停戦以来最大規模に拡大。イランは「レバノンへの攻撃が続けば再開する」と警告した上で攻撃停止を発表。トランプ大統領の仲介でイスラエルもイランへの報復空爆を一時停止したが、レバノンでのヒズボラ軍事作戦は継続する方針を維持。
2026-06-08事件 イスラエルがレバノン南部ティルス近郊に避難命令・ヒズボラ拠点を空爆
イスラエル国防軍(IDF)はレバノン南部ティルス近郊に新たな避難命令を発令し、ヒズボラの指揮センターとされる施設を空爆。ヒズボラが戦闘用ドローンをイスラエルに向けて発射したことへの報復措置とされている。3 月以降の戦闘でレバノンでは 3,500 人以上が死亡し、100 万人超が避難を余儀なくされている。
2026-06-08事件 原油価格が 97 ドル超に急騰 ── ホルムズ封鎖 100 日超
イラン・イスラエル間の攻撃再発を受け、ブレント原油先物価格が 1 バレル 97 ドルを超えた。2 月 28 日以降イランによって事実上封鎖されているホルムズ海峡は、通常の 1 日 94 隻から 2 隻程度しか通過できない状態が継続。世界の石油供給の約 20% を担う同海峡の封鎖がグローバルなエネルギー危機を長期化させている。
2026-06-11外交 トランプ大統領、米・イラン 60 日間停戦延長を発表 ── ウラン濃縮停止が条件
トランプ大統領は「イランとの間で 60 日間の停戦延長合意が成立した」と発表。骨子は「ウラン濃縮の即時停止」「ホルムズ海峡の再開」「15〜20 日間の最終協議入り」の 3 点とされる。バンス副大統領は同日、この合意を「脆弱な停戦」と表現し、完全実施への不確かさを示唆した。
2026-06-11外交 ネタニヤフ首相「イスラエルは米・イラン合意の当事者ではない」
イスラエルのネタニヤフ首相は、トランプ大統領が発表した米・イラン停戦の枠組みにイスラエルは参加していないと明言。トランプ大統領もイスラエルが当事者でないことを認め、レバノン問題は停戦の対象外と述べた。イスラエルはレバノンでのヒズボラに対する軍事作戦を継続する意向を維持している。
2026-06-12外交 米・イラン「包括合意は近い」と双方表明 ── 凍結資産の解除めぐり対立続く
米国とイランの双方が「包括的な合意は近い」との見方を表明。イラン側高官は「米国がイランの凍結資産の一部解除に同意した」と主張した。一方イスラエルは、資産凍結の解除を停戦合意に含めないよう米国に働きかけており、最終妥結には至っていない。本項は 6 月 12 日時点の「双方の表明」を事実として記載するにとどめる。
2026-06-15外交 米・イラン、戦闘終結の覚書で合意 ── 6/19 スイスで署名予定
日本時間 6 月 15 日朝、米国とイランが戦闘終結に向けた覚書(MoU)を交わすことで合意したと報じられた。仲介役のパキスタン首相も「米・イランの合意は文言レベルで成立した」と表明。覚書は 6 月 19 日にスイスで署名される予定で、署名後 60 日以内の正式な紛争終結を目指すとされる。トランプ大統領は「イランとの合意は完了した」と述べた。ただし署名は未了であり、本項は「覚書での合意・署名予定」までを事実として記載する。最終的な発効・実施状況は一次ソースで確認のこと。
2026-外交 現在の最新動向は一次ソースで確認を
本サイトでは「事実が確定した出来事」のみを掲載しています。停戦の崩壊・新たな衝突・後継最高指導者の選出など、流動的な情勢は外務省・NHK・IAEA・JETRO 等の一次情報を直接ご確認ください。最終更新: 2026-06-15。
※ 本ページは入門解説です。情勢は政治・宗教・歴史が複雑に絡む領域で、 立場により評価が大きく異なります。本サイトは特定国・特定勢力を支持・非難する意図はなく、 確定した事実のみを時系列で整理しています。最新かつ詳細な分析は、 外務省・国連・各国際機関・主要報道機関の一次ソースをご確認ください。