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Budget & Tax

国のお金、どこから来てどこへ行く?

2026 年度の一般会計予算は 115 兆円・過去最大。社会保障 33%、国債費 24%、地方交付税 14%…… 税金がどう集まり、どう使われているのかを円グラフと横棒で「ぱっとみで」分かる形にしました。

2026 年度予算

¥115 兆

過去最大

税収(合計)

¥73 兆

うち消費税が最大

国債発行(借金)

¥35.6 兆

歳入の約 3 割

編集方針

数字は財務省・OECD・総務省の公表値(2024-2026 年度)の参考値。各党スタンスや「増税すべき/減税すべき」の評価は加えず、 仕組みと配分を中立に記述します。出典は本文末に明記。

1. はじめに

一言で:私たちが払った税金が年 115 兆円集まって、社会保障・国債返済・地方交付・防衛・公共事業に流れる。

国の予算は「みんなで集めたお金」と「将来のための借金(国債)」を合わせて編成され、 高齢者の年金・医療・教育・道路・自衛隊などに使われる。 「自分が払った税金が何に使われているか」を知ることは、選挙で誰に票を入れるかの判断材料になる。

2. 国の予算は何兆円?

2026 年度の一般会計予算115 兆円。 これは過去最大の規模で、20 年前(2006 年度・約 79 兆円)の約 1.45 倍。 背景には、社会保障費の自然増(年 1 兆円ペース)、防衛費の増額、国債利払いの増加がある。

一般会計のほかに特別会計(年金・財投・国債整理基金など)が約 437 兆円ある。 ただし特別会計は重複計上が多いので、純計(実質)は一般会計と合わせて 240 兆円程度と財務省は説明している。

3. 何に使われているか

一言で:3 分の 1 が社会保障、4 分の 1 が国債(借金)の返済。

社会保障 33% + 国債費 24% + 地方交付税 14% で予算の約 7 割。残りの 3 割で防衛・教育・公共事業・科学技術・ODA など、 あらゆる政策分野を賄う。

2026 年度一般会計予算 115 兆円の使い道出典: 財務省「日本の財政関係資料」(2025-2026 年度)合計¥115 兆円過去最大社会保障37.7兆円(33%)国債費27.5兆円(24%)地方交付税16.1兆円(14%)防衛8.1兆円(7%)文教・科学6.2兆円(5.4%)公共事業5.7兆円(5%)その他13.3兆円(11.6%)

4. 主要支出の解説

社会保障

37.7 兆円(33%)

年金(基礎・厚生)・医療(健康保険・国民健康保険)・介護・生活保護・少子化対策。高齢化の進行で毎年 1 兆円規模で増えてきた。

国債費

27.5 兆円(24%)

過去の借金(国債)の利払いと償還。国の借金残高は 2026 年で 1,300 兆円超。低金利で利払いを抑えてきたが、金利上昇で増加リスク。

地方交付税

16.1 兆円(14%)

全国の自治体に配分し、税収格差を埋める。財政力の弱い県(地方)の医療・教育・道路を支える調整財源。

防衛

8.1 兆円(7.0%)

自衛隊の人件費・装備調達・米軍駐留経費分担金(思いやり予算)。GDP 比 2% を 2027 年度までに目指す方針(2022 年閣議決定)。

文教・科学

6.2 兆円(5.4%)

義務教育・私学助成・国立大学運営費交付金・科研費。GDP 比では OECD 諸国でも下位。

公共事業

5.7 兆円(5.0%)

道路・港湾・治水・空港・新幹線整備・防災インフラ。1990 年代の最大ピーク(15 兆円超)から大幅に縮小。

5. 税金はどこから?

一言で:税収 73 兆円のうち、消費税が最大(25 兆円)。所得税・法人税と並ぶ「3 大税源」。

予算 115 兆円に対して税収は 73 兆円しかなく、差額の 35.6 兆円は国債(借金)で賄っている。 これが「歳入の 3 割が借金」と言われる構造の正体。

税収の内訳と国債(2026 年度・兆円)出典: 財務省 令和 6-8 年度予算書(税収予測 約 73 兆円)102030兆円税収(合計 約 73 兆円)国債依存(警告)消費税25 兆円(34%)1989 年導入・最大税源所得税22 兆円(30%)法人税18.5 兆円(25%)相続税3.5 兆円(5%)その他(酒・たばこ・揮発油・関税)4 兆円(5%)国債(借金)35.6 兆円別途・歳入の 3 割超が借金

6. 主な税の解説

消費税(10% / 軽減 8%)

25.0 兆円

1989 年に 3% で導入(竹下内閣)。買い物や食事のたびに払う間接税。逆進性(低所得者ほど負担率が高い)が論点。今は最大税源。

所得税(累進課税)

22.0 兆円

個人の所得にかかる直接税。年収が高いほど税率が上がる累進構造で 5%〜45% の 7 段階。給与天引き(源泉徴収)。

法人税(基本 23.2%)

18.5 兆円

会社の利益にかかる税金。1989 年は 40%、現在は 23.2%。国際的な引き下げ競争(タックス・コンペティション)の影響を受けてきた。

消費税の歴史と論点は 消費税トピック、防衛費の使途は 防衛・軍事

7. 国民負担率の国際比較

一言で:日本は OECD で「中位」。スウェーデン・フランスより低く、米国・韓国より高い。

国民負担率とは、税負担と社会保障負担(年金・健康保険等)の合計が国民所得に占める割合。 日本は 47.5%(税 28.5% + 社会保障 19.0%)で、欧州大陸より低く、英米より高い水準。

国民負担率の国際比較(2024 年・%)出典: OECD "Revenue Statistics 2024" / 財務省「国民負担率の国際比較」税負担社会保障負担日本(強調)20%40%60%フランス67.0%(41+26スウェーデン56.0%(50.5+5.5ドイツ54.0%(31+23日本47.5%(28.5+19イギリス47.0%(38.5+8.5米国32.0%(24+8韓国27.0%(19+8

※ OECD・財務省では算出基準が一部異なるため、数値は概数。順位や水準感を見るために用いるのが適切。

8. 1 人あたりいくら払っている?(年代別簡易計算)

税収 73 兆円を国民約 1.23 億人で割ると、1 人あたり約 59 万円。 ただし所得・消費の規模で大きく変わる。以下はおおよその目安。

単身・年収 300 万円(20 代会社員)

所得税: 約 5 万円
住民税: 約 12 万円
消費税: 約 18 万円
社会保険料: 約 45 万円
合計 約 80 万円 / 年(手取り 220 万円)

夫婦+子 1・年収 600 万円(30 代会社員)

所得税: 約 18 万円
住民税: 約 30 万円
消費税: 約 30 万円
社会保険料: 約 90 万円
合計 約 168 万円 / 年(手取り 432 万円)

※ 国税庁・厚生労働省・総務省の各種計算ツールに基づく概算。実際の控除や年金等で変動します。

9. 「税金の使い方」を市民が監視する方法

政府の財政情報は、ほとんどがオンラインで公開されています。一次資料に直接アクセスできるようにリンクをまとめました。

11. 出典

税金が「どう使われているか」だけでなく、「誰に流れているか」も見てみる

政治家にお金が流れる仕組み・裏金問題・規正法改正までまとめて。

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