選択的夫婦別姓
結婚しても旧姓を名乗りたい人に、選択肢を与えるかどうかの議論。
喩ざっくり言うと
家族の表札を、どう書くか
今のルールは『家族の表札は 1 つ』。結婚すると夫婦のどちらかが姓を変える必要がある。「選択的夫婦別姓」は、表札を 1 つにするか、2 つ並べるかを夫婦が選べるようにする提案。だれも強制されない。ただ「選びたい人が選べる」だけ。
概要点
時これまでの経緯
1947
民法改正で「夫婦同氏」が定着
戦後の民法改正で、家制度は廃止されたが、夫婦は同じ姓を名乗ることが法律で定められた。
1996
法制審議会が選択的夫婦別姓を含む民法改正案を答申
法務省の諮問機関が、選択的夫婦別姓を含む民法改正案を法務大臣に答申。だが法案提出に至らず棚上げに。
2015
.12月
最高裁が民法 750 条を合憲と判決
「夫婦同氏制度は合憲」だが「制度の在り方は国会で論ぜられるべき」とした。
2021
.6月
最高裁が再び合憲判決
再度の判断でも合憲だが、5 名が違憲意見。国会の議論が促された。
2024
.6月
経団連が選択的夫婦別姓導入を提言
経済界トップ団体の経団連が、ビジネス上の不利益を理由に法改正を求める提言を発表。
2025
自民党内で議論再開
石破政権下で議論が再活性化。少数与党化のなかで超党派議論の機運。
論賛否の論点
賛成派(賛成)
現状は事実上、女性に改姓を強いている。本人のアイデンティティ・キャリア・国際的整合性(多くの先進国が選択制)の観点から導入すべき。誰も強制されないので、家族観の異なる人を否定しない制度。
反対派(反対)
夫婦同氏は日本の伝統的家族観であり、家族の一体感や子の福祉にとって重要。別姓を導入すれば家族のきずなが弱まる懸念がある。旧姓使用の拡大で実害は解消可能。
中間案(中立)
旧姓の通称使用を法的に拡大する案や、子の姓のみ統一する折衷案など、選択的別姓と現行制度の中間に位置する提案も提出されている。
派だれが賛成 / 反対 / 中立か38 名のスタンス
賛成27 名
※ スタンスは公開発言・国会答弁・公約・所属政党方針からまとめた要約。最新の発言は本人公式・国会会議録でご確認ください。
源議事録・一次ソース
- 民法等の一部を改正する法律案要綱(法制審議会 1996 年答申)
出典: 法務省
「婚姻の際、夫婦が称する氏は、夫又は妻の氏を称するものとし、夫婦が別氏とすることもできる」
- 夫婦の氏に関する最高裁判決(2021 年 6 月 23 日)
出典: 裁判所
- 選択的夫婦別氏制度の早期実現を求める提言
出典: 経団連
- 国会会議録検索(「夫婦別姓」2021 年〜直近)
出典: 国立国会図書館