経済最終更新: 2026-04-29
エネルギー・原発政策
原発を再稼働するか、再エネで置き換えるか。電気代と脱炭素のトレードオフ。
喩ざっくり言うと
家のブレーカー、3 つの電源で組む
国の電気は『火力(石油・石炭・LNG)』『原子力』『再エネ(太陽光・風力等)』の 3 つで賄っている。震災後に原子力をほぼ止めて火力に頼った結果、電気代が高騰しエネルギー自給率は 13% まで低下。原発再稼働 / 再エネ拡大 / 脱炭素のどれを優先するかが論点。
概要点
2011 年福島第一原発事故後、日本の原発はほぼ全停止。化石燃料輸入で貿易赤字・電気代高騰・エネルギー自給率低下が深刻化。岸田政権は GX(グリーン・トランスフォーメーション)として原発再稼働 + 次世代炉新増設 + 再エネ拡大を打ち出した。野党・市民は反対が根強い。
時これまでの経緯
2011
.3月
東日本大震災・福島第一原発事故
全原発が順次停止、火力発電に依存。エネルギー自給率が 6% まで低下。
2011
.8月
再エネ特措法(FIT 法)成立
太陽光等の固定価格買取制度(菅直人内閣)。
2012
.7月
FIT 制度 開始
太陽光バブルが起きるが、賦課金が電気代に上乗せされ消費者負担増。
2014
エネルギー基本計画 第 4 次 改定
原発を「重要なベースロード電源」と再定義(安倍内閣)。
2022
.8月
GX 推進方針 表明(岸田内閣)
原発再稼働・運転期間延長・次世代革新炉の新増設を打ち出し。脱原発路線の事実上の転換。
2023
.5月
GX 推進法・GX 脱炭素電源法 成立
原発の運転期間を「最長 60 年」から「実質 60 年超」に延長。
論賛否の論点
原発再稼働・新増設派(賛成)
脱炭素・エネルギー安全保障・電気代抑制の三立にはベースロード電源の原発が不可欠。安全基準を満たした原発は速やかに再稼働すべき。次世代炉(小型モジュール炉等)への投資も必要。
脱原発・再エネ派(反対)
福島事故から 14 年、放射性廃棄物の最終処分地は未定、廃炉費用も膨大。再エネは技術進歩で発電単価が原発を下回る。原発依存からの脱却を急ぐべき。
実用主義派(中立)
短期的には既存原発の再稼働を認めつつ、長期的には再エネ・蓄電池で置き換える漸進的アプローチ。新増設は是々非々で判断。
源議事録・一次ソース
- エネルギー基本計画
出典: 資源エネルギー庁
- GX 実現に向けた基本方針
出典: 内閣官房
- 国会会議録(「原発再稼働」2022-2024)
出典: 国立国会図書館